
カイシャの声
時代とともに進化を続ける、岩国事業所に行ってみた!(1)
東洋紡の事業所・工場を紹介する探訪シリーズ。今回は、山口県岩国市にある岩国事業所を紹介。その歴史は古く、操業開始は1937年。時代とともに進化を続けるその魅力に迫りました。


フーちゃん
後編では高機能フィルムの生産を支える設備や品質、働く環境について紹介します!

カンビー
宇都宮工場の高機能フィルムについては前編で紹介しているので、こちらからチェックしてね!
▼前編を読む

高木:ここからは宇都宮工場の施設を紹介しますね。こちらが2024年に完成した新設備「UP5(呼称名:ユーピーゴ)」です。ここでは積層セラミックコンデンサ(以下、セラコン)用離型フィルムを生産しています。

カンビー
大きな建物だなぁ。どんな人たちが設計したんだろう?
竹内:こんにちは、UP5の設備設計を担当した竹内です。

竹内(たけうち)さん
東洋紡株式会社 宇都宮工場 工務部
2016年入社。犬山工場を経て宇都宮工場に赴任し、UP5立ち上げプロジェクトで設備設計を担当。登山やラケット競技が好きなアクティブ派だが今は子育てに注力中。

フーちゃん
竹内さんはどんなお仕事をしているんですか?
竹内:以前までは愛知県にある犬山工場にいまして、そこでは既存設備の機械設計をしていました。
UP5立ち上げプロジェクトの始動に伴って宇都宮工場に異動し、新しい設備の設計や導入を担当しました。完成後の現在はUP5を中心に、設備の安全性や生産性の向上に取り組んでいます。

カンビー
UP5の特徴を教えてください!

竹内:UP5はセラコン用離型フィルムの需要増加に対応するために作られた設備で、TOYOBOのフィルム生産設備の中では最新かつ最大規模であり、生産能力も最大級です。設備はTOYOBOの設計思想をベースにしつつ、異物の発生対策やインラインコーティングの設備設計などには帝人時代に培われた技術を織り込みました。UP5の完成によって、TOYOBOの離型フィルム生産能力は年間約2万トン増える見込みです。年間約2万トンは宇都宮工場の既存4機台と同等の生産能力を有します。

フーちゃん
2万トンも! そんな大規模な設備を作るってすごく大変そう。
竹内:確かに大変でした。「他の工場で見つかった改善点や宇都宮工場ならではの前提条件を設計に反映する」、「帝人時代に培われたフィルム製造技術をTOYOBOの設備に取り入れる」など、初めての挑戦が山のようにありましたから。それを、製造部や他の工場と何度もやり取りを重ねながら、一つひとつ解消していきました。

カンビー
その分、完成したときは達成感があったんじゃないですか?

竹内:それが、完成後は量産体制を確立するのに苦労しました。製膜設備は遅れずに立ち上げられたものの、不要なフィルムをリサイクルする工程で不具合が出てしまって……。気付いたときは真っ青になりました。何とか生産を止めないようにと必死で対応を続け、設備保全部隊や製造部隊の方々と力を合わせた結果、最終的には恒久対策までこぎつけました。

フーちゃん
工場ができ上がればそれで完成というわけではないんですね。
竹内:はい。安定的に量産できて初めて完成と言えると思います。私自身、始動から2年経った今になって、ようやく達成感が出てきました。もちろんまだ課題はありますが、量産体制は確立できたので「やっとここまできたな」と少しホッとしています。

カンビー
UP5って配管やタンクの見た目もかっこいいですよね。工場好きにはたまならいですね!


竹内:うれしいです! 機能はもちろんですがデザイン的にもいいものを作りたくて、出っ張りの部分を壁面に収めたり配管の配置を工夫したりと、見た目にもこだわりました。

フーちゃん
これからUP5をどう進化させていきたいですか?

竹内:現在、UP5では量産体制をさらに確立していく段階にあります。目標の達成に向けて日々設備改善を続けています。また、離型フィルムはまだ試作段階の製品(銘柄)がたくさんあるので、それらを量産できるようにしていきたいですね。現状のUP5でできなければ、できるように進化させてみせます!

カンビー
頼もしいなぁ。応援しています!

カンビー
高機能フィルム作りの秘訣が見えてきたね。でも他にもありそうだぞ。
船水:そうなんです。製品の最終的な合否判断をする部署があるんですよ。

船水(ふなみず)さん
東洋紡株式会社 宇都宮工場 品質保証部
2022年入社。敦賀事業所を経て宇都宮工場に赴任。趣味は旅行、テニス、歌。ハンドメイドも大好きで、自分好みのアクセサリーや雑貨などを制作している。

フーちゃん
こんにちは! 初めまして。
船水:初めまして。品質保証部の船水といいます。

カンビー
船水さんはどんなお仕事をしているんですか?

船水:でき上がったフィルム製品はすべて、専門の検査員が24時間体制で物性をチェックしているのですが、私の仕事はその最終的な合否判断をして、合格品の入庫指示を行うことです。

カンビー
「お客さまのところへ出荷していいよ」ってゴーサインを出すんだね。責任が重くて緊張しちゃいそう。
船水:不合格品を見逃してはいけないので、気が張る仕事ではありますね。具体的には、製造現場の人と毎朝対面で申し送りをしながら、物性の観点からはお客さまと約束した通りの値か、当社の規定に合っているかを、外見の観点からは傷やサイズなどのチェックをして合否を判断しています。

フーちゃん
お客さまと直接お話をすることもあるんですか?

船水:はい。お客さまからのご指摘があったときに、製造部と一緒に原因を突き止めたり再発防止策を立てたりして、その報告書を提出することも私たちの仕事です。通常は営業部を通してお客さまの声を届けてもらうのですが、技術的な説明や交渉などが必要な場合は営業担当者に同行することもあります。納得していただけるまで何度も足を運ぶこともありますよ。

カンビー
その結果を、製造部と一緒に製品や工程に反映していくんですね。

船水:そうなんです。だからコミュニケーションがとても大事なんです。営業や製造の人にはまめに会ったり感謝のメールを入れたりして、いい関係を築けるように心がけています。

フーちゃん
他に心がけていることはありますか?

船水:品質保証部の役割はお客さまの信頼の維持と向上を図ることなので、合否判断でも製造部との意見交換でも、お客さまの立場に立って行うようにしています。仕様書からは見えてこない部分もありますから、過去の取引でのご指摘も参照しながら、お客さま以上に厳しい基準を持つようにしています。また、希望納期より前に製品を納める、納品後に何かご指摘があったらスピード感をもって対応するといったことも大事にしています。

カンビー
やりがいを感じるのはどんなときですか?

船水:お客さまの工場へ見学に行かせていただいて、「御社の製品を信頼して使っています」と言われたときはうれしかったですね。それと、難しい不具合の原因を突き止められたときはすごく達成感があります。

フーちゃん
「宇都宮工場の品質保証部はここがスゴイ!」っていうポイントを教えてください。
船水:人材や分析装置などを含めて調査能力が高く、品質の問題が発覚した際には、見過ごさずに取り組もうという姿勢が強く感じられます。宇都宮工場は製造部門も工務部門も皆さん積極性があって、もっとよくしていこうという気持ちが強いんですよ。

カンビー
それが製品の品質や信頼性につながっているんだね。

カンビー
まさにたくさんの人たちが協力することで高機能フィルムは作られているんだね。

フーちゃん
そんな働く人たちを支える福利厚生施設も、注目ポイントらしいわよ!

高木:宇都宮工場では、2023年に新しい事務棟と食堂が完成しました。こちらの事務棟には、エントランススペースと私が所属する総務部があります。

フーちゃん
キレイで清潔感があって働きやすそうですね。
高木:実は私、この施設で就職面接を受けて「働きやすそうだな」と思って入社したんですよ。それまでは工場で働くことに少し不安があったんですが、このスペースを見てイメージが一変しました。

カンビー
あれ、エントランスに何か展示されてるぞ。


高木:こちらには、企業理念や歴史などを記したタペストリーと製品を展示しています。お客さまが最初に訪れる「建物の顔」であり、打ち合わせをする場所でもあるので、TOYOBOや宇都宮工場の魅力をわかりやすく伝えられるように作りました。

フーちゃん
このオシャレなカフェみたいな空間は何ですか?


高木:ここは従業員が一人で静かに集中したいときや、休憩したいときなどに自由に使えるスペースです。Innovation(革新)、栃木名産のStrawberry(いちご)、vary(変化する・多様化)の3つの言葉を掛け合わせて「イノベリー」と名付けました。私もお昼休みなどによく来ています。

カンビー
お昼と言えば食堂も見学したいです! メニューも気になるし。


高木:こちらが食堂です。事務棟と大屋根でつながっていて、従業員同士のコミュニケーションの場にもなっています。
メニューは日替わりで、メインは麺・大皿・丼の3種類から、小鉢は豊富な種類の中から好きなものを選べます。1食あたりワンコインで食べられるのも魅力ですね。私も「今日はどれにしようかな」っていつも悩んでいます(笑)。

カンビー
これはお腹が空いてしまいますね。

フーちゃん
ちょっと待って、まだ聞きたいことがあるの。お仕事ではどんなことを大事にしていますか?

高木:現場の声をしっかり聞くことです。定期的な職場懇親会や同期との雑談の中で「何か気になってることはある?」って聞いて、寄せられた意見を改善につなげるようにしています。最近では、現場の意見を受けて女性更衣室にインターホンを設置しました。利用者の利便性や安心感の向上につながるよう、運用面の改善も進めています。

カンビー
現場の声を反映した取り組みなんだね。

高木:はい。他にも、問い合わせがあったらその人が帰るまでには返答するように心がけています。「わかってくれたのかな」って不安にさせないことが大事だと思うので。これからも現場との関わりを大事にしながら、従業員一人ひとりが働きやすい環境を作っていきたいです。

フーちゃん
宇都宮工場の自慢ポイントを教えてください。

高木:工場は働きにくそうという印象を持つ方もいるかもしれませんが、実際はとても働きやすいです。福利厚生も充実していて、バスツアーやゲーム大会などの社内イベントがあるほか、皆さん年齢に関係なく仲がいいです。キャリアアップやスキルアップの機会も多く、成長を実感したい人にもぴったりだと思います。

フーちゃん
帝人とTOYOBO、それぞれの技術が融合して、まさに「技術シナジー」を肌で感じた探訪だったわね。

カンビー
しかも、その技術を支えているのは一人ひとりの工夫や挑戦なんだよね。竹内さんのUP5への情熱、船水さんの品質へのこだわり、皆さんかっこよかったなぁ。

フーちゃん
そうした生産現場の力があってこそ、宇都宮工場で作られている高機能フィルムは、スマートフォンや電気自動車、太陽電池など、私たちの暮らしのいろいろなところで活躍しているの。

カンビー
そうだったよね! 知らないうちにお世話になってたんだ!

フーちゃん
目には見えにくいけれど、確かな技術で、私たちの暮らしや社会を支えているの。

カンビー
まさに、「いのちと世界の、役に立て。」(※1)だね。

フーちゃん
うん。高機能フィルムはこれからもどんどん進化していくし、宇都宮工場の未来が楽しみだね!

フーちゃん&カンビー
皆さん、どうもありがとうございました!
※1:TOYOBOのブランドスローガン「いのちと世界の、役に立て。」については、こちらをご覧ください。
※本記事の内容および組織名等は取材当時のものです。
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